【記者発表】ミレニアム開発目標(MDGs)の飲料水課題は、なぜ達成されたのか
沖 大幹 教授らの研究チームは、百数十編に及ぶ膨大な文献を調査し、半世紀以上に及ぶ水問題解決に向けた国際的な目標の経緯を追跡した。その結果、MDGs が史上初めて達成された飲料水に関する世界目標であることが分かった。
国連が定めた「ミレニアム開発目標(MDGs)」の飲料水課題は、史上初めて達成された世界目標だった。国際的な開発目標の達成には、すべての参加国のモチベーションを維持する「水準」と、適切に進捗を把握できる「評価手法」の設定が必要である。MDGsの飲料水課題達成には、中国とインドでの経済発展に伴う水インフラ整備の貢献が大きかった。2015年から始まった「持続可能な開発目標(SDGs)」でも、経済発展と飲料水へのアクセス率の向上は、相乗的に進捗すると期待される。