【記事公開】第3の固体「準結晶」の超伝導を新たに発見―固体に潜む未知の性質を解き明かすために
固体は、構造によって3つのグループに分けることができます。原子が規則正しく並ぶ「結晶」、不規則に並ぶ「非晶質(アモルファス)」、そしてそのどちらとも異なる「準結晶」です。その中で準結晶は、存在が知られるようになってから日が浅く、どのような性質を持つのかはまだあまり知られていません。そうした中、東京大学 生産技術研究所の徳本 有紀 講師は、「ファンデルワールス層状準結晶」に分類されるある準結晶について調べ、それが超伝導性を示すことを発見しました。世界初であるこの発見は、どのような意味を持ち、どんな発展が期待されるのか――。徳本講師に聞きました。