【共同発表】カルボキシ基を活用した温和な条件でのポリエチレンの分解――低エネルギーで再利用できるプラスチックの開発に向けて――(発表主体:大学院工学系研究科)
東京大学大学院工学系研究科の野崎京子教授、高橋講平特任講師、Bin Lu(ビン ルー)特任研究員、山本悠太大学院生、片島拓弥講師、#東大生研 の吉江尚子教授、中川慎太郎講師、Jian Zhou(ジェン ジョウ)特任研究員(研究当時)らの研究グループは、カルボキシ基(-COOH)を少量含むポリエチレン(分子量10,000程度)を対象とし、セリウム触媒共存下で可視光を当てることで低分子量化(分子量500程度)に成功しました。本反応はポリエチレンを溶解・融解させることなく、80ºCの低温で固体のまま低分子量化することができます。従来のポリエチレンのケミカルリサイクル技術は300-500ºCの非常に高い温度を必要としていたのに対し、本手法を適用すると、反応温度を大幅に低下させられるため、省エネ・低コスト化効果も期待されます。