11月18日(月)、国連ユニタール(United Nations Institute for Training and Research, UNITAR、国連訓練調査研究所) 広島事務所による早期警報システム研修の一環として、太平洋島嶼国からの約30名を含む約40名の参加者が、本学柏キャンパスを訪問し、本所 柏地区キャンパス 研究実験棟Ⅰで活動するグローバル水文予測センター(Global Hydrological Prediction Center, GHPC)を見学しました。ユニタールとは、主に開発途上国を対象に訓練や能力の開発を実施する国連内の自治機関のひとつで、ジュネーブに本部を構え、広島のほかにはニューヨークとボンに事務所があります。
午前中に行われた講義では、「Drought Projection and How we make the Earth System Models」というタイトルで、GHPC 芳村 圭 センター長・教授が、干ばつについての気候変動影響の研究と、そうした予測を行うために用いられている地球システムモデル(Earth system model, ESM)の開発状況について発表しました。また夕方には、特に海面上昇や洪水に対する気候変動適応策を専門とする本所 Anh Cao特任助教によるワークショップが行われました。どちらも大変活発なやり取りがあり、参加者にとって大変有意義な訪問になったとの謝意をいただきました。私としても、GHPCがと運用している全球水循環予測システム「Today's Earth」の、太平洋島嶼国での利用のきっかけとなり、大変有難く、より一層、研究に励もうと思いました。
(グローバル水文予測センター センター長・教授 芳村 圭)
左から、芳村センター長による講義の様子、Cao特任助教によるワークショップの様子、大型地球儀Sphereを見学する様子