2021.11.17 プレスリリース 【記者発表】ガラスの安定化への新たな道 #東大生研 の田中 肇 教授(研究当時)、柳島 大輝 特任研究員(研究当時)、ルッソ ジョン 特任助教(研究当時)、オックスフォード大学のデューレンズ ルール 教授の共同研究グループは、長期間の安定性に問題があるガラス状態にある物質を安定化するための新たな方法を発見した。
2021.11.12 プレスリリース 【共同発表】磁石の中の竜巻(スキルミオンひも)の三次元形状の可視化に成功-新しい磁気情報処理手法の開拓に期待-(発表主体:大学院工学系研究科) 東京大学大学院工学系研究科の関真一郎准教授(理化学研究所創発物性科学研究センター客員研究員、JSTさきがけ研究者兼任)、関西学院大学工学部の鈴木基寛教授、京都大学化学研究所の小野輝男教授らの研究グループは、磁性体中の電子スピンが作る竜巻構造「スキルミオンひも」の三次元形状を可視化することに、世界で初めて成功しました。三次元空間における振る舞いを明らかにすることで、外場による効率的な制御手法の解明や、新しい磁気情報処理手法の開拓につながることが期待されます。
2021.11.02 プレスリリース 【記者発表】界面活性剤の作る玉ねぎ構造に隠れた欠陥を発見 #東大生研 の田中 肇 教授(研究当時)、東京大学 教養学部2年の伊崎 義理 学部生(研究当時)、 #東大生研 の栗田 玲 特任助教(研究当時)の研究グループは、界面活性剤の二分子膜が水中で形成する玉ねぎ状の多重膜構造(オニオン構造)の内部に隠れた直線状の欠陥を発見しました。オニオン構造は薬物の輸送などへの応用が期待されており、医薬品分野をはじめとするさまざまな分野への波及効果が期待されます。
2021.10.20 プレスリリース 【記者発表】ドローンが海中・海底探査の母船に? ~ 高効率な海中・海底観測のための新しい海面基地としてのUAV ~ #東大生研 の横田 裕輔 准教授と明治大学理工学部の松田 匠未 専任講師は、無人航空機による観測機器支援の実証試験を行った結果、船舶に比べ、コストと時間が大幅に低減し、海面の位置決定の精度も高く、海中音響ノイズも低減することが判明しました。
2021.10.16 プレスリリース 【記者発表】スペクトルから思いもかけない物性をAIが予測 X線や電子線を物質に照射し、得られたスペクトルから物性を調べる分光実験では、1つのスペクトルから取得できる物性情報は限られていると考えられており、目的の物性に応じて別の装置や条件で実験し直す必要がありました。今回、東京大学 生産技術研究所の溝口 照康 教授、東京大学 大学院工学系研究科 修士課程2年の菊政 翔 大学院生(研究当時)、東京工業大学 科学技術創成研究院の清原 慎 研究員、東京大学 生産技術研究所の柴田 基洋 助教らの研究グループは、「内殻電子励起スペクトル」の解析に人工知能技術を利用することで、このスペクトルと無関係と考えられてきた物性を含む11種類の物性情報を取得することに成功しました。本研究は、従来の常識では想定できない物性情報を既存の分光実験から取得できる可能性を示しており、今後の物質開発の大幅な効率化や、新機能の発見への貢献が期待されます。
2021.10.15 プレスリリース 【記者発表】RNAウイルスの増殖を抑え込む、2段階目の防御戦略を発見~DNAウイルスへの反応経路を利用~ #東大生研 の佐藤 宏樹 特任准教授らの研究グループは、マイナス一本鎖RNAウイルスである麻疹ウイルスが感染した細胞内では、RNAウイルスに対するセンサーに加えてDNAウイルスに対するセンサーも活性化し、重層的に自然免疫が誘導されることを、今回初めて発見しました。致死性ウイルスが多いマイナス一本鎖RNAウイルスに対する防御機序全容の解明に向けて新たな視点を与え、発症機序の解明や新たな治療法の開発にも繋がると期待されます。
2021.09.28 プレスリリース 【共同発表】グリーンランド氷床に飛来するダストの起源~アイスコア中の微量なダストから過去100年の変化が明らかに~(発表主体:国立極地研究所) 国立極地研究所の永塚尚子特任研究員を中心とする研究グループは、グリーンランド氷床北西部の「SIGMA-Dアイスコア」に含まれる鉱物ダスト(岩石由来の微粒子)の分析を行い、過去100年の間にグリーンランド氷床上に降下したダストの起源について、その連続的な変化を初めて明らかにしました。ダストの起源を明らかにすることは、過去の大気循環や供給源となる場所の環境変動を知るための重要な手がかりとなります。
2021.09.14 プレスリリース 【記者発表】宇宙から観測した「重い水蒸気」で天気予報を変える 「重い水」は、相変化を繰り返しながら絶えず移動している地球上の水の循環過程の指標として古くから利用されてきました。一般財団法人 日本気象協会の多田 真嵩 氏および #東大生研 の芳村 圭 教授、取出 欣也 特別研究員は、人工衛星を用いて観測された大気中の水蒸気同位体比のデータを、水同位体を含んだ大気大循環モデルによる推定と組み合わせる「データ同化」を行うことにより、水蒸気同位体比そのもの だけでなく、大気中の気温や風速の予測精度が改善することを世界で初めて実証しました。対流圏の水蒸気輸送過程は、降水過程に直結する重要な要素であり、そのメカニズムの理解が進むとともに、今後の天気予報の精度向上に貢献できる可能性があります。
2021.09.02 プレスリリース 【共同発表】日立と東大生研が、超省エネルギー型ビッグデータ基盤の実現に向けた主要技術を研究開発 同一消費電力で従来比200倍超のデータ分析処理を実現(発表主体:株式会社日立製作所) 株式会社日立製作所(以下、日立)と #東大生研 は、超省エネルギー型のビッグデータ基盤の実現に向けた主要技術を共同で研究開発しました。具体的には、ビッグデータ基盤のデータベースエンジンにおける処理方式を、エネルギー効率最適化の視点で抜本的に変更することで、同一消費電力で従来比200倍超のデータ分析処理を実現しました。今後、日立と #東大生研 は、ビッグデータの活用による社会課題・経営課題の解決と、環境負荷の低減を両立する高度なコンピューティング技術の一つとして、本技術を活用した超省エネルギー型のビッグデータ基盤の実用化をめざします。
2021.08.02 プレスリリース 【共同発表】NEDO「燃料電池等利用の飛躍的拡大に向けた共通課題 解決型産学官連携研究開発事業」採択のお知らせ(発表主体:株式会社SUPWAT) 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が公募しておりました「燃料電池等利用の飛躍的拡大に向けた共通課題解決型産学官連携研究開発事業」におきまして、株式会社SUPWAT(東京都渋谷区 代表取締役:横山 卓矢)および #東大生研 (東京都目黒区 所長:岡部 徹)の吉川研究室(研究室主宰者:吉川 暢宏 教授)による「機械学習を用いた高圧水素複合容器の最適設計技術に関する理論検討及び実証研究」の提案が採択されましたことをお知らせいたします。