国立研究開発法人海洋研究開発機構 地球環境部門 環境変動予測研究センターの山本彬友特任研究員(当時。現 国立大学法人東京大学 大気海洋研究所 特任研究員)、河宮未知生センター長、#東大生研 の山崎大准教授らの研究グループは、人間活動によって海洋へ排出される栄養塩(窒素・鉄)が海洋生態系、炭素・酸素循環へ地球規模の変化を引き起こしていることを明らかにしました。人為的な栄養塩は、海洋の基礎生産とCO₂吸収を増加させることにより地球温暖化の影響を相殺しますが、溶存酸素濃度は栄養塩排出と地球温暖化の両方の影響によって低下していることを示しました。人間活動が海洋環境に及ぼす影響を低減するためには、地球温暖化と栄養塩排出の双方の影響に配慮する必要があると考えられます。