2020.09.22 プレスリリース 【記者発表】小さな球の中で結晶はどのようにできるか? #東大生研 の田中 肇 教授(研究当時、現:名誉教授/シニア協力員)らの研究グループは、粒子の大きさの10倍から数十倍程度の小さな液体の球に閉じ込められたコロイド分散系の結晶化過程を一粒子レベルで実時間観察することにより、どのような過程を経て最終的な結晶構造が形成されるかを明らかにしました。
2020.09.17 プレスリリース 【記者発表】温暖化による全球乾燥度の変化と人為起源の影響を分析~世界の平均気温の上昇を1.5℃に抑えることで、乾燥化を大幅に抑制可能~ #東大生研 の金 炯俊 特任准教授らの研究グループは、過去およそ100年間にわたって地球が乾燥化し続けてきた主な原因が、人間の活動が引き起こした地球温暖化にあることを示しました。また、温暖化に伴う今後の乾燥度の変化を分析し、世界の平均気温の上昇を1.5℃に抑えた場合には、2℃に抑えた場合に比べて乾燥化を大幅に抑えうることを示しました。
2020.09.14 プレスリリース 【記者発表】痛くない、マイクロニードルパッチ型センサーを開発~いつでも、どこでも、だれでも体の状態をモニタリング~ #東大生研の金 範埈 教授らは、医療従事者でなくでも、痛みなく、容易に体の状態をモニタリングできるパッチ型センサーの開発に成功しました。コレステロールやホルモン、さまざまなバイオマーカーなどを低侵襲かつ継続的に自分で測定できる、在宅健康診断用の「生体分解性マイクロニードル医療パッチ」へと応用されることが期待されます。
2020.07.02 プレスリリース 【記者発表】結晶化過程で安定な結晶はどのようにして選ばれるか? 同じ組成の化学物質で複数の結晶構造が形成可能な「結晶多形」を示す系において、どのようにして最も安定な結晶構造が選択されるのかは未解明でしたが、#東大生研 の田中 肇 教授(研究当時)らは、コロイド系の一粒子レベル観察により、どのように最終構造が形成されるかを明らかにすることに成功しました。
2020.06.17 プレスリリース 【記者発表】移植細胞を異物反応から守るには、太めのファイバーで包むのが効果的 〜膵島細胞移植による糖尿病マウスの血糖値正常化と移植片の回収に成功〜 #東大生研 の竹内 昌治 教授らは、直径が1ミリメートル以上のハイドロゲルファイバーは、マイクロサイズのファイバーに比べて、生体内で異物と認識されにくいことを発見しました。このファイバーの中心部に、血糖に応じてインスリンを分泌するラットの膵島細胞群を詰め、糖尿病マウスに移植したところ、血糖値が100日以上正常化し、さらにファイバーを移植細胞ごと回収することに成功しました。
2020.06.14 プレスリリース 【記者発表】IGZOと不揮発性メモリを三次元集積した新デバイスの開発に成功 ~ディープラーニングの高効率ハードウェア化へ期待~ #東大生研 の小林 正治 准教授らは、極薄の酸化物半導体をチャネルとするトランジスタと不揮発性メモリの三次元集積デバイスを開発し、インメモリコンピューティングの機能の実証に成功しました。この技術により、ディープラーニングがクラウドだけでなくエッジデバイスにも実装され、人工知能を用いたより高度で充実した社会サービスの展開が期待されます。
2020.06.03 プレスリリース 【記者発表】電子状態が変化する前の姿から、変化後の姿をAIが正確に予想~電子の励起状態を高速で計算、構造解析のアクセルに~ #東大生研 の溝口 照康 教授らは、人工知能技術を利用し、電子が励起していない「基底状態」の情報をもとに「励起状態」の電子構造を、高速かつ高精度に予測する手法を開発しました。これにより、わずか数秒から数分の計算で、スペクトルを計算できるようになりました。さらに、人工知能技術によって、これまで明らかにされてこなかった励起状態に関する重要な知見も得ることができました。
2020.06.03 プレスリリース 【記者発表】引力相互作用は過冷却液体の構造を変える 密度の高いガラス転移点付近の液体の構造は、液体を構成する粒子同士の斥力相互作用で決まり、引力相互作用には依らないと考えられてきた。今回、田中 肇 教授(研究当時)らは、この従来の考え方に反し、実際には引力相互作用が液体の構造を大きく変え、その結果、粒子の動き(ダイナミクス)にも多大な影響を与えることを発見した。
2020.05.28 プレスリリース 【共同発表】平塚波力発電所の海域実証試験を開始しました(発表主体:平塚市) #東大生研 の林 昌奎 教授を代表とするグループが世界に先駆けて実用化ベースで完成させた新型波力発電装置が、平塚波力発電所として正式に稼働し、1年間の海域実証試験を開始しました。
2020.05.13 プレスリリース 【記者発表】海中・海底の観測を効率化する新しいドローンを開発~高いリアルタイム性や機動性の実現に向けて~ #東大生研 の横田 裕輔 講師と株式会社プロドローンは、船舶やブイによる観測で不足する高いリアルタイム性や機動性を実現した2つの海洋観測用ドローンを開発し、実海域での実験で十分な観測能力があることを示しました。